Reconstruction Movable Book Shelf
Design: ihållande
Year: April 2024
Size: Width1590mm Depth380mm Height960mm
Material: Teak, Lauan, Linoleum, Black Cherry, Black Walnut and Oak
特注でデザイン・製作をした移動式の本棚です。
ちょうど1年前、ヤシマ工業株式会社様の本社ビル内のライブラリースペース【回段文庫】の本棚を製作させて頂きました。
今回は増えてきた本のストック兼ディスプレイ用に新たな本棚のご依頼を頂き製作致しました。
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【回段文庫】
ヤシマ工業株式会社様の本社ビル内(東京都中野区)、1階から地下1階の階段エリアに新たに設けられたライブラリースペースです。
接続と循環をコンセプトとし、本を通じて新しい「出会い」と「つながり」を生むコミュニティ空間を目指した、
ビル利用者全員が使用できるライブラリーです。
ヤシマ工業さんは1804年に柿渋問屋からスタートした創業200年を超える「建物総合改修」カンパニーです。
「壊さないことへの挑戦」をビジョンに掲げ、使えるものはできるだけ壊さず、長く大切に使っていくという姿勢は、
イホランデの再構築家具プロジェクトに通ずるところがあります。
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今回の設置場所はビル1階のエントラススペースです。
イベントでの使用やお掃除などで移動する機会がある為、移動式にしました。
また設置場所に腰窓がある為、窓下に納まる高さにしています。
上段はチーク材のヴィンテージのパーツです。
2つを並べた時の横幅が偶然にもぴったり設置場所に納まるサイズだった為、2台を横に連結することにしました。
下段は1年前と同様に、すべて工房の端材残材を使用して製作しています。
天板と地板は、長さのある端材がなかった為、豊富に残っていた4ミリのラワンベニヤを使いフラッシュ構造の板にしました。
よく見るとラワンベニヤの継ぎ目があります。
内部の波型の仕切り板はブラックチェリー材で、木目の都合でこのような形にカットせざるを得なかったものをそのまま活用しました。中央の仕切りはオークの集成材です。どの仕切り板も奥行きが足りない分は異なる素材の板を継ぎ足しています。
背板は色違いのリノリウムで、こちらも僅かにシワが入っているなどの理由で天板には使用できなかったものを活用しました。
キャスターは回段文庫スペースの赤いリノリウム床に合わせて、赤いタイヤをセレクトしました。
今回も素材のコントラストが美しい、オンリーワンの作品が出来ました。