Cup Board in Pine and Birch / EDSBYNS 1950s

Designer: Unknown
Manufacture: EDSBYNS
Origin: Sweden
Period: 1940s-50s
Materials: Pine and Birch
Size: Width1060mm Depth440mm Height1660mm

1940年代から50年代にスウェーデンの家具メーカー「EDSBYNS」で製造されたカップボードです。

EDSBYNSの歴史は古く、1899年に木工職人のLars Fredrik PetterssonがEdsbynの町のために家具、建具、窓を製作する木工房を開いたことが始まりです。（EDSBYNは町の名前です。)

その後1928年に息子のIvar Petterssonが工房を引き継ぎ、新たな分野への挑戦が始まりました。
それは1930年代から始まったスキー板の製造です。
1950年代にはさらに創業者の孫が引き継ぎ、スキー板製造部門は自動化された生産ラインを設け1984年まで製造が続けられました。

スキー製造も行うこの異色の家具工房は、製造過程で出た端材や廃材などを活用し1930年代から椅子を製作していました。
1930年代から既にサステナブルが意識されていたとはさすがスウェーデンです。

そしてご存知の方も多いIlmari Tapiovaaraが1956年にデザインしたFanett Chairを製造していたのもEDSBYNSです。

120年以上経った現在でもオフィス家具を中心に家具の製造が続けられています。

それでは今回のカップボードをご紹介致します。

上下サイズ違いの収納が重なったとても珍しいデザインです。(上下は固定されているので外れません。)
角は丸く仕上げられ何処となくアール・デコを漂わせます。

素材の使い方にも特徴があり、
本体は無垢のパイン材、扉と脚はバーチ材で構成されています。
さらに取手も赤みのある異なる樹種(樹種不明)が使われています。

パイン材とバーチ材の組み合わせはなかなか見かけないのでとても新鮮です。
共に経年変化で味わい深い色味に変化していますが、特にバーチの杢目、色合いが大変美しいです。

そしてこの丸い取手もポイントです。
当時の北欧家具は取手の無いスッキリしたデザインが多い為、これほどしっかり主張のある取手は珍しいと思います。
この取手で雰囲気がガラッと変わります。

今回の仕上げはオイル塗装になります。
何重にも塗り重ね程よい艶を出しています。
60年以上掛けて育ってきた素材の魅力を引き出すことが出来ました。

家具の素材、塗装、経年変化の具合などを考慮して仕上げ方法を決めるようにしています。

内部の棚板は全て取り外しが出来ます。

オリジナルの鍵は1本のみです。
追加でコピーキーをお作りする事も可能です。

【Condition】
とても古い作品の為、全体的に傷、シミ、穴などがあります。
・上段天面に無垢材特有の亀裂があります。(目線ではほとんど見えない部分です。)
・本体パイン材には節、シミ、凹み、傷などがあります。
・天板に固定用の釘が1本見えています。
・扉には若干の反りがあります。
・左下の扉の鍵が使えません。(全ての扉にマグネットキャッチをお付けする予定です。)
・左下の扉の取手が破損していた為、日本国内で新しく製作しました。
・内部の棚板に画鋲の後が無数にあります。(食器用にシートを固定していたようです。）

コンディションが気になる方は現物をご確認下さいませ。

【送料について】
ヤマト家財便Eランクが適応されます。
大きな商品の為、搬入経路をご確認下さい。
不安がある場合は事前にお問い合わせ下さいませ。

・当店の取扱商品は製造から数十年経過したヴィンテージ家具が中心となります。
・写真では表現が難しい細かい傷や汚れなどがある場合もございます。ご了承下さいませ。
・ヴィンテージの風合いを活かした修繕、仕上げを行なっている為、商品によっては日々気を使って頂くことや定期的なメンテナンスが必要な商品もございます。