Wilhelm Kåge
ARGENTA Vase 1948

Sold

  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Wilhelm Kåge ウィルヘルム・コーゲ ARGENTA Vase 1948
  • Pine Cabinet with Teak Legs 1950s

Designer: Wilhelm Kåge(1889~1960)
Manufacture: Gustavsberg
Origin: Sweden
Material: Stoneware
Year: 1948
Size: Height235mm

スウェーデンの陶芸家・アーティストWilhelm Kåge(ヴィルヘルム・コーゲ)のベースのご紹介です。

作品を仕入れるにあたり、改めて彼を紹介した本で勉強しました。(スウェーデン語でしたが)

まずはWilhelm Kågeの生い立ちをご紹介したいと思います。

Wilhelm Kågeは1889年スウェーデンストックホルム生まれ。
父親が小間物の事業を営む中流階級の家庭で、Wilhelmは7人兄弟の末っ子でした。

元々はAlgot Wilhelm Nilssonという名前でしたが、Wilhelmが10歳頃、後に有名俳優となる8歳上の兄Ivarの先導で兄弟全員がNilsson姓からKåge姓に変わることになりました。”Kåge”は母親の故郷Skåne県Kågerödの地名に由来するものです。

Wilhelmは子供時代ストックホルムのユールゴーデンにあるスカンセン(野外博物館)に魅了され、毎年クリスマスに両親に年間パスポートをプレゼントしてもらい多くの時間をそこで過ごしました。彼が民俗文化に興味を持つきっかけになったのはこの頃だと言われています。

1902年、Wilhelmが13歳の時に両親が離婚し、落ち込んだ彼を慰める為両親は犬をプレゼントしました。
この犬をとても可愛がっていたWilhelmは、自分で養っていく事を心に決めます。
ある時、街中の肉屋の看板が目にとまり、餌代を稼ぐことを思いつきました。
店主にデザインの改善を持ちかけ、彼が看板を描くことになり、
この看板画家の仕事が芸術家としてのキャリアのスタートとなりました。

その後18歳で学校を卒業し、芸術を学ぶ為に現Konstfackの前身であるTekniska skolanに入学しましたが、十分な教育を得られないと感じ僅か一年で退学し、GöteborgのValands美術学校に通い始めました。

美術学校を出た後はコペンハーゲンで一度仕事に就きましたが、リトグラフにつよい興味を持ち始め、
その技術を学びリトグラフポスターアートの世界へ入りました。

1913年頃からポスター製作を始め、コンペティションに応募した作品はエレガントな作風で一気に注目を集めます。
その後、第一次世界大戦中の1914から1917年まで宝くじなどのポスターを手掛けるアーティストとして活躍していました。

その実績が認められ、1917年スウェーデン工芸協会Svenska Slöjdföreningen(現Svensk Form)の推薦で、磁器メーカーのグスタフスベリの芸術監督に就任することになりました。
その後約40年に渡りグスタフスベリで多くの陶芸作品を手掛けました。

ご存知の方も多い、Stig Lindberg(スティグ・リンドべリ)はWilhelm Kågeの弟子で1949年からWilhelm Kågeの後任を務めたデザインーです。またBerndt Friberg(ベルント・フリーベリ)も同じく弟子にあたり、大変優れた技術をもった陶芸家でWilhelm Kåge作品の多くはBerndt Fribergが担当していました。

<写真・文章の無断転載はご遠慮ください。>

それでは今回のベースについてご紹介します。

1930年にストックホルム博覧会で披露された今回のARDENTA(アルジェンタ)シリーズは1930年から1980年頃まで製造が続けらたヒットシリーズで、大変美しいターコイズグリーンの斑ら模様とシルバー(銀粉とセラミックオイルの混合物)が特徴の作品です。
1920年代にWilhelm Kågeがペルシャやスペインを旅した際に影響を受けて取り組んだ作品だと言われています。
(ARDENTAとはラテン語の銀を意味します。)

初期作品はBerndt Fribergが旋盤を回し、Wilhelm Kågeが絵付けを行っていましたが、
量産体制に入るとWilhelm Kågeの原画を元に、絵付け作家が再現しながら描いていました。
絵付け作家は15人以上いたようで、個体によっては絵付け作家のサインが入っているものもあります。
Wilhelm Kågeは監督として、製作工程、釉薬の品質、弟子たちの労働環境までしっかりと管理を行い、妥協することのない作品製作を続けました。

裏面の手書きのシルバーのサインは1930年から1957年まで使用されていたようで、その後はゴールドのスタンプへと変わっています。
改めて今回のベースのサインを見てみると全てシルバーの手書きでサインがされています。数字の33はモデルナンバーと思われ、端の方にRと一文字だけ書かれていますが、こちらは製造年を意味します。アルファベット順で1948年製造だと考えられます。

円柱の半分がズレたデザインで、片面は縦のストライプ、もう片面は横のストライプが描かれています。
口部分は仕切られていますが内部はひとつに繋がっています。

実際に花を生けてみると、オレンジやピンクが映えてとても綺麗でした。白いお花も生けてみたい。
口が狭いので数本の花で楽しめると思います。
(コレクターの方からしたら「お花いれちゃうんだ!」と思われるかもしれませんが、
はい、入れてしまいます。)

参考文献: Gisela Eronn. Wilhelm Kåge Keramikens mästare. prisma, 2006.

【Condition】
口の部分に欠けがあります。金継ぎ・銀継ぎなどでお直ししても良いと思います。
経年によりシルバーの釉薬は黒ずみが出ています。
その他は目立ったダメージはありません。

◎口が欠けているため、欠けを考慮した価格になっています。

【配送について】
ヤマト宅急便でお届けします。

【取り置きについて】
実際にご来店頂き商品をご確認頂いたお客様に限り、1週間のお取り置きが可能です。
ご来店前のメールやお電話でのお取り置き、ご予約は承っておりません。
何卒ご了承下さいませ。

・当店の取扱商品は製造から数十年経過したヴィンテージ家具が中心となります。
・写真では表現が難しい細かい傷や汚れなどがある場合もございます。ご了承下さいませ。
・ヴィンテージの風合いを活かした修繕、仕上げを行なっている為、商品によっては日々気を使って頂くことや定期的なメンテナンスが必要な商品もございます。

Sold

※こちらの価格には消費税が含まれています。
※送料は別途発生いたします。
※オンラインでのご注文の際、[店頭受取]もお選び頂けます。
※複数の商品を同時にご注文する場合、実際よりも高い送料が設定されてしまいます。
(後ほど差額返金処理をさせて頂きますのでそのままご注文下さいませ。)